Q.どんなときに生産性が最も高いと感じますか ?

A.そりゃ「死んだとき」でしょ。人ひとり生かすのに一体どれだけの犠牲が払われているか。動植物が何万回生まれ、殺されたか。何ヘクタールの森が焼き払われたか。人間が死んだとき、地球はもっとも生産性が高まる。

そもそも、人生なんてコスパ最悪なんだ。人は失敗を繰り返す。何度でも間違える。何十年という歳月をかけ、ひと欠片の真実を探していく生き物だ。歴史から学んだり、一度の失敗で済めば効率いいのに。一生という膨大な時間を費やす。付き合って別れて。結婚して離婚して。信じて裏切られて。痩せて太って。ばっかじゃねえの、でもそれが愛おしい人生ってもんじゃない。だから人生は “生産性” とか “コスパ” とかそういう物差しでは、何ひとつ測れないんだよね。

社長って呼ばれたい心理がわからん。かれこれ6年くらい社長をやったけど、時々社長って呼ばれるの、違和感しかなかった。肩書きなんて要らね、おれの肩書きは“俺”で充分だぜ!

「FIREして自由の身だ」。誇らしげにネット民が言う。会社を止め、自由を手に入れたと喜んでいる。資産数千万以下で生活を切り詰め、一人を謳歌し、人生の残り時間をエンジョイするのだそうだ。おっと、危ない臭いがプンプンする。そこで、真のFIRE生活を送っているワイ(都心在住・世帯持ち・犬2匹)がひとつ教えといてあげよう。

“自由”という言葉を発している時点で、それは自由ではない。本当の自由は、気付くものではない。自由という名前がついていることさえ忘れてしまう。それほど当たり前にあるものだ。たとえるなら、人間は空気がないと生きていけない。でもわざわざ空気に感謝しないだろう?元来、自由とはそういうものだ。そこを間違えると、今度は自由に飼い殺されるよ。

僕はよく“お金”の話をするけど、実はお金ってそんなに好きじゃないんだ。でもお金好きな人多いでしょ?だからみんなの共通言語として“お金”の話をしてるの。僕自身は全然お金欲しくない。お金がいくら増えても自分の価値は何ひとつ変わらなかったよ。本当だよ。

お金を持っていない自分と、お金を持っている自分で、価値がイコールなんだ。「お金で買えない価値がある」って話。

おれ、気付いたんだよね。Instagramで海外の珍しい地方に行ったりして渾身のリールとか載っけたところで、それ誰も見たくない。誰も興味ないし、本当のところ誰もイイネなんて思っちゃいねえ。

結局のところ、みんな「推し」しか見たくないの。見たいのは「推し」の自撮りであり「推し」の服装であり「推し」のしょうもないストーリーズであって、相互フォロワーの食いもんとか旅行の写真とか子供かわいいとか、そういう自慢死ぬほどどーでもいいの。なんなら多分癪に障るくらいなの。ストーリーズも二枚目以降は飛ばしちゃう勢いなの。それなら自撮り画像でも載せた方がマシ。(盛れてないとしても)

Googleで「ウユニ塩湖」と叩けば死ぬほどキラキラ画像が出てくるオンラインで、相互フォロワーが撮ってきた海外の景色なんて見せられても羨ましくも何ともない。もはや自分自身が体験/経験してきたものにしか価値を見い出せない。それが今のSNSの真理なの。

そう考えると、InstagramにUPされている99%以上が、誰も見たくない、誰にも必要とされていない投稿なんだよね。果てしなく無駄な自慢話に対し、イイネという名のスルーパスしてるに過ぎない。その投稿に価値を見出しているのは「自分」だけ。後は、自分の「推し」だけ(親とか兄弟とかがそれに当たる)。恐ろしい話だよね。ここに書いたことに気付いている人、一体どれくらいいるんだろう?肌では薄々感づいていると思うけど。それを全部踏まえた上で、僕はストーリーズやってるけどね。笑