「FIREして自由の身だ」。誇らしげにネット民が言う。会社を止め、自由を手に入れたと喜んでいる。資産数千万以下で生活を切り詰め、一人を謳歌し、人生の残り時間をエンジョイするのだそうだ。おっと、危ない臭いがプンプンする。そこで、真のFIRE生活を送っているワイ(都心在住・世帯持ち・犬2匹)がひとつ教えといてあげよう。

“自由”という言葉を発している時点で、それは自由ではない。本当の自由は、気付くものではない。自由という名前がついていることさえ忘れてしまう。それほど当たり前にあるものだ。たとえるなら、人間は空気がないと生きていけない。でもわざわざ空気に感謝しないだろう?元来、自由とはそういうものだ。そこを間違えると、今度は自由に飼い殺されるよ。

〝10代は失敗、20代は挫折、30代は成功、40代は成熟、50代は健康診断〟

昔、Twitterで誰かがつぶやいていた。僕はその内容をよく覚えていて、まだ道半ばだが確かに人生その通りに経てきている気がする。

思えば10代は失敗だらけだった。この僕に限って、失恋とか経験してるからね。20代は人生最大の挫折があった。上京してすぐ鬱病になった。社会的地位が、真っ逆さまに転げ落ちた。30代は前半厳しかった。でも後半勝負を賭けた。そしていわゆる「成功」をした。ただ人よりちょっと金を稼いだくらいで、成功とかのたまうのも可笑しいけどね。僕自身は、結果を出しただけで別に成功とは思っていない。

40代、一体これから何を経るというのだろう?欲しいものなんて、もう何ひとつないんだけど。ついこの間クレジットカードの与信枠を調べてみたら、家だって買える金額。家要らんけど。全然嬉しくない、ほとんど無に近い。人間、ちょっと手の届かないようなものがある方が、案外幸せなのかもね?

孤高の存在になり過ぎて、満たされることも傷つくことも、あんまり無くなってしまった。仕事一筋(?)だった僕が、今はFIREして、月曜日の朝の憂鬱に悩まされる事なく暮らしている。それでも他の多くの人と同じく、辛いこと悲しいこと沢山抱えて生きているけどね。そういった悩みは、お金で解決できないものだから。前々から言ってることだけど、金なんて肝心なときに何の役にも立たない。親孝行一つできないし、家族の健康だって寿命だって買えないよ。

なんかとりとめのない内容になってしまった。そろそろガチで伝記を書きたいと思っているんだけどな。書けなくなる前に。

すごくシンプルなことを考えているんだけど、お金がないと成立しない関係なんて、愛じゃないだろ。愛っていうのは、お金がなくても、時間がなくても、余裕がなくても、そっとそばにいてくれる“何か”だ。